知っていましたか?歯周病と喫煙の関係性
喫煙をしていると歯周病になりやすいというデータがあります。 なぜ喫煙をしていると歯周病になりやすいのかその関係性について説明したいと思います。
歯周病と喫煙の関係性
タバコが健康を損なうということは周知の事実です。
肺がんになるリスクが高まるだけでなく、心臓病や脳卒中などの循環器疾患や肺気腫や喘息などの呼吸器疾患の原因にもなります。
そして歯周病とも無関係ではありません。 タバコに含まれる一酸化炭素やニコチンが免疫機能や血液に悪影響を及ぼした結果、歯周病の原因になる細菌の炎症を進行させ、さらに歯周病の治療の経過を損なう恐れがあるとされています。
そのため歯周病の治療ではまず禁煙をさせることからスタートします。
受動喫煙も歯周病に関係している?
注意が必要なのは喫煙者だけではなく、受動喫煙も歯周病に関係しているという点です。 受動喫煙とは本人が喫煙をしていなくても、周囲に喫煙している人がいてその煙を吸ってしまっている状態のことです。
親が喫煙していると子供が受動喫煙になってしまいます。 そして子供の歯肉にメラニン色素が沈着し、それが歯周病の原因になる可能性があります。
歯周病とは成人がかかる病気とされています。 それは生活習慣と深く関わっているためです。しかし受動喫煙によって子供でも歯周病が発病するケースが増えているのです。 副流煙による歯周病のリスクは57%高くなるというデータもあります。
ただ一般的な歯周病は外科治療の処置ができないケースが多いのですが、タバコによるメラニン色素の沈着の場合は歯肉整形術と歯肉メラニン色素沈着の切除により完治すると言われています。 そのため子供が歯周病になったら親は直ちに禁煙し、歯周病の外科治療を行うようにして下さい。
喫煙による歯周病は自覚症状がある
歯周病は自覚症状が少ない病気なので発見が遅れがちです。 しかし喫煙による歯周病は発見されやすいのが特徴です。
なぜかというと、歯肉メラニン色素沈着、歯の着色、口臭などの特徴があるからです。 それと喫煙により歯周病の発病は比較的若い年代で現れるのが特徴です。
ある男性は20歳から1日20本の喫煙を続けた結果、歯がグラグラし、歯並びが乱れて、前歯が1本抜けてしまいました。 このままでは歯周組織は破壊され総入れ歯になると言われ慌てて歯周病の治療を行いました。
もちろんすぐに禁煙し、食生活の改善も同時に行った結果20年たっても抜けた歯は最初の1本だけですみました。 このように喫煙による歯周病の場合は、禁煙をすることで歯周病の症状が改善することが多いので、治る可能性が高いということです。
まとめ
一度歯周病になってしまったらもう治らないと誤解している人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
歯周病とは生活習慣病の一種なので、短期間で治療を行って完治するということはありませんが、生活習慣を見直し、少しづつ症状を改善させて小康状態をキープすることは可能です。